病院長あいさつ
2020年4月1日よりKKR高松病院の院長に就任しました。瀬戸大橋が完成した1988年に呼吸器内科医として赴任し、今年で37年目を迎えることになります。KKR高松病院は昭和26年に国家公務員共済組合連合会によって設立され、現在では地域の皆様に信頼される医療を提供しております。厚井前院長のリーダーシップにより、入職時に比較し医師数で約3倍、敷地面積で約2倍に発展しました。コンパクトゆえ職員の意志疎通は非常に良好であり、めまぐるしく変化する医療環境に即応できる病院として、この勢いをそぐことなく引き続き地域の患者様がかかって良かった病院をめざします。
病院の1番目の特徴は、総合内科医とともに全ての内科領域の専門医が控えていることです。これにより診療科の壁がなく総合医と専門医がうまく融合し、専門領域の谷間に患者様が陥らないように配慮してきました。臓器別の専門領域の診療を深めるとともに臓器横断的・全人的診療を心がけております。外科の診療体勢も充実しており消化器外科・呼吸器外科・泌尿器科・眼科・麻酔科が内科と協力しながら安心かつ確実な手術を心がけております。
そして2番目の特徴は、チーム医療が充実していることです。主治医とメディカルスタッフが患者様を中心に周囲を取り囲むように職種連携が機能しております。これによりチームメンバーは同僚スタッフと切磋琢磨することにより、診療スタッフの一員としての自覚と専門職としての充実感を得ることができます。
地域の診療所の先生方には、顔の見える病診連携を築いてきました。消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患の内科外科救急を主として腎・泌尿器科疾患の困った時に信頼に足る救急医療を提供していきます。
研修医教育と職員の人材育成にはずっと注力してまいりました。大学病院の連携施設として、過去に指導した研修医は100人を越え香川県下を中心に既に立派な中堅医師として活躍しております。近い将来、この病院を支える若い力となって帰ってきてくれることを期待しております。メディカルスタッフには専門認定を取得しキャリアアップできる環境を整えました。既に専門看護師が誕生しておりますが、間近に迫った医師働き方改革に備えて医師業務のワークシェアやワークシフトに欠かせない人材育成が急務と考えております。2018年に臨床研究部を設置し、先進的な臨床研究や治験を支援し多数の実績を残しております。
人間ドックは2014年に増改築を行い、現在の人間ドックセンターとして生まれ変わりました。そして約7000人の受診者の健康管理を行っております。要精査者は本院と密に連携をはかり、この地域の予防医学領域でも中心的な役割を果たしております。皆様には何卒ご支援のほどよろしくお願い申しあげます。
KKR高松病院
病院長 森 由弘