放射線科
放射線科(画像診断)の特徴
放射線科では、単純X線写真、各種造影検査、CT、MRI等診断装置を用いた画像検査診断を行っています。
各検査は最新のデジタル画像機器を用い、より少ないⅩ線量で鮮明な画像が撮像されます。こうして得られた画像やレポートは、PACS(医用画像ファイリングシステム)に保存蓄積され、院内に配置されている電子カルテ端末より、瞬時に参照することができます。
放射線科のトピックス
- フラットパネル型一般撮影
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2018年10月より最新式フラットパネル型一般撮影装置を導入しました。従来のCR装置と比べ感度が高く、少ないX線量での撮影が可能なため患者さんの被ばく低減につながります。また、画像生成時間が約3秒程度と非常に短く、検査時間が大幅に短縮されました。
撮影室の壁紙を白樺や竹林にし、リラックスした環境で検査を受けて頂けるようにしています。 - マンモグラフィ(乳房撮影装置)
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マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影のことです。
乳房を圧迫しながら撮影を行いますので、多少の痛みを伴う検査になります。しかし、マンモグラフィでは「しこり」や「石灰化」のように触れることのできない小さな病気を写し出すことが出来るため、早期発見することに非常に有効です。
当院では2022年5月にGE社製Crystal Novaを四国で初導入しました。
今までの装置に比べ、少ない被ばく量で高画質の撮影が可能となりました。
また、丸みを帯びたデザイン設計のため“今までのマンモグラフィに比べて痛みが少ない”ととても好評です。- GE社製 Senographe Crystal Nova
- 悪性症例
注意事項・検査を受けられる方へ
◎ 食事制限はありません。
◎ 検査時間は約10分前後です。
◎ 基本的に以下に該当する方は当院での撮影はできませんのでご了承ください。
・心臓ペースメーカーを装着している
・皮下埋め込み型ポート(CVポート)を埋め込んでいる
・脳室・腹腔連絡術(V-Pシャント)を施術している
・豊胸術(シリコン注入・シリコンバック・生食バック・ヒアルロン酸注入等)を施術している
・授乳中 - X線TV装置
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フラットパネル型TV装置を2台使用しており、上部、下部消化管造影検査、泌尿器科系の造影検査、内視鏡下での消化管、胆道系の検査やERCP、PTCD等のIVRを行っています。また、女性泌尿器科外来が開設され、尿道・膀胱の形態、腹圧性尿失禁や骨盤臓器脱の診断に用いられる検査であるチェーン膀胱尿道造影も行っています。
- IVR(Interventional Radiology)
「放射線診断技術の治療的応用」または「血管内治療」「血管内手術」といわれ、Ⅹ線透視や超音波像、CTを用い体内の目的部位にカテーテルや針を入れて病気を治療する方法。
- 上部消化管造影
- ERCP
- チェーン膀胱尿道造影
- IVR(Interventional Radiology)
- ANGIO装置
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Canon社製X線循環器診断システムを使用しており、カテーテルを使用したCAG(冠動脈造影検査)やPCI(経皮的冠動脈形成術)、PTA(経皮的血管形成術)等を行っています。
- 冠動脈造影
- 下肢造影
- CT装置
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GE社製64列マルチスライス装置を使用しており、精密な画像を高速で撮影可能です。検査は苦痛を伴うことなく、数分で終了します。また、撮影時の放射線量は患者さんの体格によって最適化し、逐次近似法を用いて画質の低下なく被ばくの低減に努めています。
当院では大腸癌の診断に有用な大腸CT(消化器内科)を行っております。また、冠動脈CT(循環器内科)も行っており、狭心症や心筋梗塞の検査が可能です。どちらも外来受診での検査が可能です。撮影された画像は画像解析ワークステーションを利用し、3D画像等を作成することで、より診断価値の高い画像を提供しています。大腸CT
大腸CT検査とは、内視鏡を使わずにCTで行う大腸検査です。大腸内視鏡検査に比べ、飲用する下剤の量が少ないため、体への負担も少ないです。また、従来の注腸検査のような体位変換はなく、経肛門的に炭酸ガスを注入し、大腸を拡張させて仰臥位、腹臥位のCT撮影を行います。 CTCでは、注腸類似像、大腸展開像、仮想内視鏡、多断面再構成像(MPR像)など様々な画像を作成し、読影することが可能です。大腸内視鏡が挿入困難な患者さんや手術の術前検査としても有用です。
- 注腸類似像(透過像)
- 大腸展開像
- 仮想内視鏡像
- MPR像
冠動脈CT
冠動脈CTは末梢の静脈より造影剤を注射し、心拍に合わせて撮影することで、冠動脈の狭窄や走行を 診断することが可能な検査です。カテーテル検査と比べ、低侵襲で検査時間も20分程度と短いため、外来受診での利用が可能です。冠動脈形成術や冠動脈バイパス術をされた患者さんの経過観察にも用いられます。
- 冠動脈CTA
- MRI装置
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PHILIPS社製1.5T装置を使用しており、頭部・胸部・腹部・骨盤・脊椎・関節など全身の撮影を行っています。
当院が採用したMRI装置は、静音設計された装置で、従来のものに比べ、きわめて装置音が小さくなりましたので、耳栓を使用しなくとも安心して受けていただけます。
頭部
非造影MRA(脳ドック等)で脳動脈瘤の有無などを観察します。VSRAD(脳神経内科)ではアルツハイマー型認知症診断の支援情報提供を行っています。
心臓
心臓領域(循環器内科)の検査も行っています。心機能評価、心筋性状評価が可能となり、心臓疾患の精査に役立っています。
腹部
管膵管評価MRCP(造影剤不使用)や、肝膵腎病変の鑑別診断に造影検査(肝では特に肝臓造影剤も使用)を行っています。
骨盤
前立腺がんの評価(泌尿器科)をPI-RADSを用いて行っています。また膀胱瘤・子宮脱など骨盤臓器脱の評価もCINE MRIを用いて行っています。
左:CINE MRI 中央:前立腺MRI(T2FS) 右:前立腺MRI(ADC)脊椎
急性期圧迫骨折や椎間板ヘルニアの有無等を評価しています。
各検査は受付順番どおりおこなっておりますが検査内容や、使用する検査室により順番が前後することがございますので、あらかじめご了承ください。 また、放射線科内は放射線管理区域となっておりますので、お名前を呼ばれるまで指定の場所でお待ちください。わからないことや、お気づきの点がございましたら何なりと職員にお申し付けください。