人工透析(血液浄化センター)
血液浄化センターの特徴
急性期病院の中にある血液浄化センターで、保存期・透析導入期・透析維持期すべての腎不全患者さんに対応した治療が行えます。また、腎臓疾患の治療である基本的な透析だけでなく、他臓器疾患や血液疾患などに対するアフェレシス治療も多く行っています。
透析で使用する水は、現在国の定める最も厳しい基準を満たしており、体に負担の少ない透析治療を可能としております。OHDFやIHDFといった最新の治療も導入し、患者さん個々の状態に合わせた透析治療でADLの改善に努めています。
さらに、多職種で一つのチームとなり透析患者さんのサポートを行っていることも、当院の大きな特徴の一つです。
医師はもちろんのこと、看護・ケアを中心とした看護師、機器・デバイス・シャントなどの管理・操作を行う臨床工学技士が常駐で勤務しており、他にも、食事管理・指導を行う管理栄養士、服薬管理・指導を行う薬剤師、リハビリ・運動療法を行う理学療法士、検査を行う臨床検査技師などが横断的に関与することで、透析の質の確保に努めております。
血液浄化センターの設備
- 透析ベッド数(床)
- 19
- 同時透析可能数(床)
- 19
- 急性期透析可能ベッド数(HCU・床)
- 2
- セントラル透析装置(台)
- 17
- 個人用透析装置(台)
- 2
- 血液浄化装置(台)
- 1
- LDL吸着専用装置(台)
- 1
※ 急性期ベッド使用時は血液浄化センターの装置を使用します。
血液透析・アフェレシス治療の種類(施行実績のある一覧)
透析療法
- 血液透析
- HD
- オフライン血液濾過透析
- HDF
- オンライン血液濾過透析
- OHDF
- 間歇補充型血液透析濾過
- IHDF
- 限外濾過
- ECUM
アフェレシス療法
- 持続的血液濾過透析
- CHDF
- 腹水濾過濃縮再静注法
- CART・KM-CART
- 単純血漿交換療法
- PE
- 二重濾過血漿交換法
- DFPP
- エンドトキシン吸着
- PMX-DHP
- LDL吸着療法
- LDL-A
- 白血球・顆粒球除去療法
- GCAP・LCAP
※ 一覧にない治療法も対応しております、お気軽にご相談ください。
血液浄化センタースタッフ・所属学会・取得資格
血液浄化センタースタッフ
- 看護師
- 6名
- 臨床工学技士
- 6名
- 腎臓内科医師
- 1名
所属学会(コメディカル)
- 日本透析医学会
- 日本血液浄化技術学会
- 日本腎臓リハビリテーション学会
- 日本フットケア・足病変医学会
- 日本アクセス学会
- 日本腎不全看護学会
- 日本臨床栄養代謝学会
- 日本環境感染学会
取得資格(コメディカル)
- 血液浄化専門臨床工学技士
- 3名
- 認定血液浄化臨床工学技士
- 2名
- 透析技術認定士
- 5名
- NST専門療法士
- 1名
- 感染管理認定看護師
- 1名
血液浄化センターのトピックス
- VA(バスキュラーアクセス)治療・手術・管理
-
概要
VA(バスキュラーアクセス)とは、血液浄化を行う上で必ず必要なアクセスの総称で、シャント※1やカテーテル※2などの種類があります。VAが適切に管理されていること、不具合があった場合に早期治療を行うことが、質の高い透析治療を行うにあたり非常に重要となります。
当院では、シャント管理として超音波診断装置を用いたシャントエコーを行っており、血管の状態を迅速に詳しく検査することで、早期発見・早期治療に役立てています。※1.透析でいうシャントとは手首の所で動脈、静脈を繋ぎ合わせ動脈の勢いのある血液を静脈にバイパスさせ流れさせる血管のことをいいます。血液透析では1分間に200ml/minの血液をポンプを使い体の外に取り出し人工腎臓で血液を綺麗にする必要があります。通常採血などで使用される静脈は1分間で50ml/min程度しか血液を取り出せないため、大量の血液が取れる血管を確保するためシャントが必要になります。
※2.透析で使用するカテーテルは短期留置、長期留置の2種類があります。これもシャントと同じ役割をするものです。透析患者さんはシャントもしくはカテーテルのどちらかを必ず有しており血液透析には必須のものとなります。
VA治療の主な流れ
シャントエコー
シャントエコーは、患者さん一人一人の血管状態に合わせた頻度で、定期的に行います。(検査は透析前に行います。)
また、狭窄など不具合のあった際は、緊急で検査を行います。検査自体は超音波を使用するため、痛みなどは全くありません。
状況にもよりますが、検査時間は5~20分程度かかります。場所はどこでも施行可能です。当院ではベッドや椅子に座って検査を行っています。シャントPTA
血管に針を刺し、そこからカテーテルを挿入して、バルーンと呼ばれる血管を広げるための風船のようなものを入れ、狭窄した血管を内側から膨らます治療です。治療は血管造影室で行います。
血管造影装置を使用するため、エコーよりも詳細な血管画像を得ることができます。
治療時間に関しては、状態により大きく異なりますが、1時間程度となります。治療前
血管の太さが不均一で、狭窄している部分がある治療後
狭窄部分が広がり、太い血管が確保された
シャント手術
シャントPTAで治療が困難と判断された場合などは、手術室で血行再建術を行う場合もあります。
当院では、透析専門の腎臓内科医師が、導入期のシャント作成から維持期のカテーテル治療まで行っているため、様々なトラブルに対して迅速な対応が可能となっております。 - 急性血液浄化・アフェレシス療法
-
急性血液浄化療法
多用途血液浄化装置 急性血液浄化療法には、持続的血液浄化療法:CRRT(continuous renal replacement therapy)と間歇的血液浄化療法:IRRT(intermittent renal replacement therapy)の2種類の治療があります。
治療の使い分けは病気や状態により様々です。CRRTは緩やかに長時間(24時間以上)行う治療でIRRTは急速に短時間(4-5時間程度)で行う治療になります。
CRRT/IRRT施行件数アフェレシス療法
アフェレシス(apheresis)はもともとギリシア語で「分離」を意味する言葉で、血液や血漿成分を分離する血液浄化療法をアフェレシスと呼びます。当院では様々なアフェレシス療法に対応しています。
CART・KM-CART
CART(Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)は患者さんの腹腔内に溜まった腹水を抜いて、細菌や癌細胞など不要な成分だけを取り除き、体に返す治療です。
様々なCARTの手法がありますが、当院ではポンプを使用した陽圧式のCART、吸引を使用した陰圧式のKM-CARTの2種類を実施しています。ポンプ式CART回路は閉鎖式回路と呼ばれ、装置を使用して回路内を完全に密閉した状態を保ち、圧力監視を行いながら施行します。ポンプ速度で規定倍率を定めることができるため、濃縮倍率を確実に設定することが可能です。
KM-CARTは大きな機械は使用せず、吸引と小型ポンプ、回路のみで施行することができます。
施行中に目詰まりした膜を手動でフラッシュ(洗浄)できるので、膜のランニングタイムを伸ばすことが可能となり、一度に多くの腹水を処理するのに適しています。左図のようなバッグに腹水を採取し、その腹水から不要な成分のみを除去した後、約10倍に濃縮します。
こうして処理することで、患者さんの腹水中の有効成分であるアルブミンを、患者さんに点滴として投与できる状態にします。PE
PE(Plasma exchange:単純血漿交換療法)とは、体外循環させた血液を血漿分離膜に通して血球と血漿を分離させ、血漿成分をすべて取り除き、それと同等量のFFP(fresh frozen plasma:新鮮凍結血漿)を補充するという治療になります。
血漿交換は、多くの難治性疾患に対して適応のある治療方法で、血漿交換単体で治療を行うものもあれば、他の主治療の補助として使用することもある、幅広く対応可能な治療法です。
PE回路構成
血漿交換保険適応疾患
血液浄化療法ハンドブック「アフェレシス療法の保険適応」(7)189-203.2017より引用
分子量でみた治療方法の分類
LDL-A
LDL-A専用装置 MA-03 LDL-A(LDL吸着療法)とは、血液中に存在するLDLコレステロールや脂質を対象とし、分離・除去する治療法です。
血液中のコレステロールが高くなると、動脈硬化が進行し、脳梗塞、心筋梗塞など血管系の病気にかかるリスクが高くなります。
また家族性高コレステロール血症では、LDLコレステロールが原因で、皮膚やアキレス腱などに黄色腫などができる症例もあります。当院はLDL-A治療に必要な専用装置を保有しており治療を行える体制を整えています。
適応疾患
- 家族性高コレステロール血症
- 閉塞性動脈硬化症
- 巣状糸球体硬化症
- 全身性エリトマトーデス
当院では主に閉塞性動脈硬化症の治療に使用しています。
コレステロールや脂質を除去することにより、血液循環を改善し状態改善を図ります。
血液浄化センター診療案内
午前/8:10~13:00
午後/13:00~終了まで
- 月
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 火
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 水
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 木
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 金
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 土
-
- 午前
〇
- 午後
〇
- 日
-
- 午前
×
- 午後
×
※ 旅行、帰省、出張など一時的な透析も受け付けております。まずはご相談ください。
お問い合わせ
旅行、帰省、出張などによる一時的な透析も受け付けております。
入退院支援センター・地域医療連携室 087-861-3261