泌尿器科
診療内容
当院泌尿器科は泌尿器科専門医・指導医の2名で診療にあたっており、前立腺肥大症や過活動膀胱、尿路結石といった一般的な泌尿器科疾患から膀胱癌や腎癌、前立腺癌などの泌尿器科悪性疾患まで幅広く対応しています。またロボット支援手術や放射線治療が必要な場合には、適切な機関へ紹介しております。
一般外来は火曜のみ1 診・その他の曜日は2 診体制で午前中に行っております。月曜・木曜の午後には完全予約制の女性スタッフのみによる女性泌尿器科外来を開設し診療いたしております。
2017年4月より3名体制でしたが、2024年10月から2名となり、外来の予約や手術のタイミングなどご不便をおかけしております。緊急の場合はご連絡いただければ可能な限り対応させていただきます。
特色/強み
当科の特色としては、女性泌尿器科の対象疾患である骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤など)に対して患者さんの状況と希望に沿って保存的治療(ペッサリー療法など)や手術(経腟メッシュ手術であるTVM 手術、腹腔鏡を使用したメッシュ修復術である腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)、メッシュを用いない腟壁形成術)を提供しています。また女性の腹圧性尿失禁に対しても、メッシュを使用した尿失禁防止手術であるTOT、TVTを行っております。
PSA 高値に対して行う前立腺癌の2 次検査である前立腺針生検では、事前に撮影したMRI画像を検査時に経直腸エコーの超音波画像とリアルタイムに融合画像を作り出しターゲット生検を行うシステムであるBioJet®を使用し、正確に診断することが可能となっております。
前立腺肥大症の標準的手術である経尿道的前立腺切除術(TURP)は手術時間が1~2時間かかり出血のリスクがあるため、尿道バルン留置を余儀なくされる場合も少なくありません。10分程度の手術時間で行える低侵襲手術(経尿道的前立腺吊上術および経尿道的水蒸気治療)を導入しました。併存症によりTURPを行えない患者さんに対して施行できます。
薬物治療に抵抗性の難治性過活動膀胱に対しての手術加療として仙骨神経刺激療法(SNM)と膀胱内にボツリヌストキシン(ボトックス®)を注射する膀胱ボトックス療法を導入しています。膀胱ボトックス療法は効果持続期間が4~8か月と報告され効果は時間とともに減弱しますが、外来で施行できることから希望される患者さんが増えてきています。
腎尿管結石に対する手術である経尿道的結石破砕術であるTUL は原則全身麻酔下で手術することで術後の尿道バルンを留置せずに翌日朝に退院するといった、術後の苦痛が少なく早期の社会復帰を目指した治療を行っております。
対象疾患
- 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石)
- 前立腺肥大症
- 過活動膀胱
- 腹圧性尿失禁
- 神経因性膀胱
- 泌尿器科悪性腫瘍(前立腺癌、腎癌、膀胱癌、腎盂・尿管癌など)
- 骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤など)
- 間質性膀胱炎
- 尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎、STD など)
実績 主要手術件数の年次推移
2022年
- 女性泌尿器科疾患
- LSC
- 22
- TVM
- 3
- 前腟壁形成術
- 5
- 後腟壁形成術
- 2
- TOT/TVT
- 3
- 難治性過活動膀胱手術
- SNM
- 0
- 膀胱ボトックス療法
- 19
- 尿路結石手術
- TUL
- 73
- 膀胱・尿道結石破砕術
- 12
- 前立腺肥大症手術
- TUR-P
- 14
- 経尿道的前立腺吊上術
- 膀胱腫瘍
- 経尿道的膀胱腫瘍切除術
- 42
2023年
- 女性泌尿器科疾患
- LSC
- 29
- TVM
- 4
- 前腟壁形成術
- 9
- 後腟壁形成術
- 4
- TOT/TVT
- 4
- 難治性過活動膀胱手術
- SNM
- 1
- 膀胱ボトックス療法
- 10
- 尿路結石手術
- TUL
- 73
- 膀胱・尿道結石破砕術
- 9
- 前立腺肥大症手術
- TUR-P
- 14
- 経尿道的前立腺吊上術
- 1
- 膀胱腫瘍
- 経尿道的膀胱腫瘍切除術
- 35
2024年
- 女性泌尿器科疾患
- LSC
- 21
- TVM
- 4
- 前腟壁形成術
- 23
- 後腟壁形成術
- 2
- TOT/TVT
- 5
- 難治性過活動膀胱手術
- SNM
- 1
- 膀胱ボトックス療法
- 14
- 尿路結石手術
- TUL
- 57
- 膀胱・尿道結石破砕術
- 13
- 前立腺肥大症手術
- TUR-P
- 6
- 経尿道的前立腺吊上術
- 2
- 膀胱腫瘍
- 経尿道的膀胱腫瘍切除術
- 18
年間外来患者数

専門外来
女性泌尿器科外来 毎週月曜・木曜 14:00~16:30(完全予約制)