KKR高松病院

〒760-0018 香川県高松市天神前4-18

087-861-3261

麻酔科

麻酔科は2011 年8 月に新規開設されました。当初、常勤医は1 人でしたが、現在は常勤医2名体制で診療を行っております。診療内容は、全身麻酔管理、HCUにおける重症患者管理、緩和ケアを担当しています。ペインクリニックは現在行っておりません。

麻酔業務

新型コロナ感染症が2023 年5 月に5 類感染症に移行しましたが、そのせいか昨年度は順調に手術が入り、全麻手術件数が過去最高を達成いたしました。特筆すべきは緊急手術の件数が大きく増加したことです。緊急手術件数は105 件でしたが、病院規模からすると多い件数と言えます。これもひとえに、当院を信頼してご紹介くださる近隣の諸先輩方のおかげです。厚く御礼申し上げます。
最近のトピックとしては、2023 年6 月から始まった心房細動アブレーションに際して、全ての全身麻酔を麻酔科が担当することになりました。アブレーション治療には痛みを伴い、体動の抑制が必要なため、治療中は深い鎮静もしくは全身麻酔が必要です。しかし、治療効果の面から見ると、鎮静よりも全身麻酔を行った方が再発率が低くなることが疫学的に判明しています。その全身麻酔を全例で麻酔科医が担当している施設は全国的に見ても1.5%しかありません。県内でも全例を麻酔科医が麻酔を担当している施設はありません。その意味で、当院は最も安全かつ治療効果を期待できるアブレーション治療施設と言えます。
これからも、いつも同じ姿でそこに在り続け、中身を常にアップデートしながら真摯に手術医療に取り組んでまいります。今後とも宜しくお願い申し上げます。

HCUにおける重症患者管理

2017年度から多職種連携チームを結成し、HCUの重症症例に対してコンサルテーション型支援を行っています。対象疾患は、重症敗血症、ARDS、重症肺炎、心不全等です。医師・コメディカルスタッフが迅速に多面的サポートを行います。この集中治療チームが結成されたことによって、当院でも最重症患者様へ集学的治療を提供できるようになりました。

緩和ケア

当院の緩和ケアチームは「がん治療サポートチーム」と銘打って診療を行っています。このチームも多職種によるコンサルテーション型支援チームで、主治医や担当看護師からのコンサルトによってチームが動きます。このチームの特徴としては、難治性腹水に対して濾過濃縮再静注法(KM-CART)を行っています。この治療によってQOL が劇的に改善したり、病院から在宅療養へ移行できた方がいらっしゃいます。

診療実績

全身麻酔件数と緊急手術件数の推移

年度別HCU介入件数

2021年度
2件
2022年度
1件
2023年度
2件

年度別緩和ケア介入件数

2021年度
9件
2022年度
8件
2023年度
10件