消化器内科部門の一環として苦しくない内視鏡検査と高度な内視鏡治療(低侵襲医療)を行うことを目的とし、診断・治療用内視鏡ブース全5室(上部3室、下部2室)の消化器内視鏡センターGastroenterological Endoscopy Center (GEEC)を立ち上げました。消化器内視鏡指導医・専門医を含む内科医師に加え、内視鏡検査技師、メディカルサポートスタッフをそろえ皆様の健康のため、消化器疾患の診断治療に専念しております。
平成18年8月から県下主幹病院では初めて、「鼻から挿入する苦しくない胃カメラ」、すなわち経鼻内視鏡システムを導入し、受診者の皆様方に大変好評をいただいております。大腸内視鏡検査においても、受診者様の体格や年齢、腹部手術の既往歴の有無などに応じて様々な種類のカメラを取り揃えており、必要に応じて鎮静剤を用いた、より安楽な大腸内視鏡検査を心がけております。
平成20年10月から香川県全医療機関では初めて、FTS社製ダブルバルーン小腸内視鏡を導入しました。平成26年6月よりカプセル内視鏡を常設し、小腸および大腸のカプセル内視鏡検査の実施が可能となりました。また、早期悪性腫瘍(がん)に対する低侵襲治療にも積極的に取り組んでいます。平成24年4月より大腸の早期悪性腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術ESD(Endoscopic Submucosal Dissection)が一定の内視鏡手術数をクリアーしている施設のみ保険適応となりました。当院はこれまでの実績を積み重ね保険診療可能な認定施設になり、食道・胃・大腸ESDに対応可能となっていますのでご安心ください。
当センターは日本消化器内視鏡学会認定指導施設に指定されており、後進医師の指導にも積極的にあたっております。先進的な内視鏡システムを導入しており、内視鏡検査室、回復室、説明室などのスペースを同じエリアに集中して、機動的に患者様に対応できるよう備えています。
消化管出血、および総胆管結石症や閉塞性黄疸における減黄術など緊急内視鏡を要する疾患に対しては、24時間即応体制をとっております。急性期病院・地域支援型病院である当院の消化器部門として、より質の高い医療を提供することを目標に日夜頑張っております。
国家公務員共済連合会高松病院 消化器内視鏡センターは、地域の皆様が安心して受診でき、診療所の先生方から信頼されるセンターを目指しておりますのでこれからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
早期の食道がん、胃がん、十二指腸がん、大腸がんに対し、特殊光・拡大観察を含めた内視鏡診断、および高難易度症例に対しても内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などの内視鏡治療を行っています。
小腸・大腸カプセル内視鏡、ダブルバルーン小腸内視鏡、大腸CTを実施しており、全消化管の診断治療が可能です。
機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群、慢性便秘の診断治療も積極的に行っています。
胆膵疾患ではエコー、CT、MRI、超音波内視鏡(EUS)等を用いた総合的な診断を行い、最適な治療方針を提案できるよう取り組んでいます。
癌による悪性胆道狭窄、総胆管結石による黄疸などに対し内視鏡的胆道ドレナージを多数行っています。
経口薬による抗ウイルス治療、肝硬変治療、肝がんのラジオ波熱凝固療法(RFA)、非アルコール性脂肪性肝疾患・脂肪性肝炎(NAFLD・NASH)の診断、治療を行っています。
各種消化器がんにおいて手術適応症例については消化器外科と密接に連携し、速やかに手術に臨めるように努力しております。
手術不能症例に対してはガイドラインに準じた最新の化学療法を行い生命予後の改善、終末期の緩和医療(消化管ステント・胆管ステント留置、ペインコントロール等)も積極的に行っております。
※ 項目(+)を押すと詳細が表示されます。
胃カメラというと、口から内視鏡を飲み込む検査、と思われている方が多いのではないでしょうか。
検査時に、のどに麻酔はしているとはいえ、1センチ前後の太さがある内視鏡を飲み込みますので、多くの方が咽頭反射(口を開けて、指をのどの奥に持っていくと「おえっ!」となる現象です)を起こしてしまいます。
この為、内視鏡検査は「つらい」、「苦しい」と感じている方も多いと思います。
当消化器内視鏡センターでは鼻から挿入するFTS社製「経鼻内視鏡スコープ」を導入しており、(詳細はこちらをご覧下さい)多くの患者様から好評を頂いております。
メリット |
(1) 直径が5.9mmと極細経のため、咽頭反射がほとんど起きない |
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デメリット |
(1) 検査時間がやや長い |
またいくつかの理由から経鼻的胃内視鏡検査を希望する全ての患者様が検査を受けられるとは限りません。
当消化器内視鏡センターでは安全で苦痛の少ない検査を提供する為、経鼻的胃内視鏡検査の除外の基準を設けています。
(1) 耳鼻科受診時に鼻腔が狭い、または弯曲していると言われた事がある方
(2) 出血傾向がある方、抗凝固剤内服中の方
(3) 鼻血が出やすい方
(4) 症状により、胃内視鏡を受けなければならない方
(5) 検診で二次検査が必要と診断され、胃内視鏡をされる方
(6) 過去に内視鏡的に何らかの処置をされていたり、定期的に胃内視鏡でフォローを必要
とされている方
したがって、経口の方が適していると判断した場合は経口をお勧めすることもあります。
しかし経鼻的胃内視鏡検査は一度経験してみる価値あり!!
胃カメラ検査のイメージがきっと変わることでしょう!!
何かご不明な点やご質問がございましたら、当消化器内視鏡センタースタッフまでお気軽にご相談ください。
○ 以前に口からの内視鏡(胃カメラ)を受けた方だけにお尋ねします。
鼻からの検査は口からと比べてどうでしたか? (重複回答あり)
○ 次回、胃内視鏡(胃カメラ)検査を受ける場合にはどちらの方法が良いですか?
本検査は、カメラを内蔵した長さ31.5ミリ・幅11.6ミリの大腸カプセル内視鏡(以下、カプセルと呼ぶ)を口から飲み込むことで大腸内を撮影できる内視鏡検査です。
本カプセルは大腸内を通過しながら画像を撮影し、その画像は腰に取り付けたレコーダに保存されます。なお、カプセルは使い捨てで自然排出されます。
重大なリスクとして、腸閉塞、腸管穿孔、粘膜出血やカプセルの滞留がまれにあります。担当医師は、消化管に狭くなったところや、詰まったところがないか、十分な検査を事前に行いますが、それでも力プセルが体内から排出されない可能性を否定できません。
① |
一度通常の大腸内視鏡検査を行ったけれども腸管の癒着などにより |
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② |
腹部手術歴があるなどスコープの挿入が困難と判断される方 |
<注意事項>
(1) 検査は予約制です。検査は、前処理を含めますと、2日がかりの検査となります。
時間的に充分に余裕のある日をお選びください。
(2) 検査前日の朝から検査食を食べていただきます。夕方より下剤を服用していただきます。
(3) 当日、早朝より洗腸液を服用した後、検査機器を装着しカプセル内視鏡を服していただきます。
(4) 服用したカプセルが検査時間内に排出されるように下剤内服を追加していただきます。
何かご不明な点やご質問がございましたら、当消化器内視鏡センタースタッフまでお気軽にご相談ください。
早期大腸癌に対する「大腸ESD」は、高度の技術が必要とされ、2012年3月まで先進医療であったこともあり、なかなか一般病院では普及していないのが現状です。
「大腸ESD」の難易度が高い理由として、大腸壁が非常に薄いこと、大腸はひだや屈曲が多く存在することなどがあげられます。したがって、大腸がんのESDに習熟している医師はまだ多くありません。
「大腸ESD」の適応は、内視鏡治療の適応病変のうち一括切除が必要な病変で、従来のスネアによるEMR(内視鏡的粘膜切除術)では分割となる病変と定義されています。簡単にいえば、「大腸ESD」は、早期大腸がんが疑われる大きな病変が対象になります。
2012年4月「大腸ESD」が一定の内視鏡手術数をクリアーしている施設のみ保険適応となりました。当院の消化器内科(消化器内視鏡センター)はこれまでの実績を積み重ね保険診療可能な施設に認定され、低侵襲で有効性の高い最先端医療である「大腸ESD」が保険診療で行えるようになっています。
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月 |
火 |
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木 |
金 |
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午前 |
午後 |
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午後 |
午前 |
午後 |
午前 |
午後 |
午前 |
午後 |
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1診 |
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前田 |
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2診 |
前田 |
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小林 |
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前田 |
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保医大 |
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小林 |
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4診 |
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谷 |
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木村 |
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曜日 |
午前 |
午後 |
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月 |
上部消化管検査(胃カメラ) |
下部消化管検査(大腸カメラ) |
火 |
上部消化管検査(胃カメラ) |
下部消化管検査(大腸カメラ) 胆管膵管内視鏡検査 |
水 |
上部消化管検査(胃カメラ) |
下部消化管検査(大腸カメラ) 気管支鏡検査 |
木 |
上部消化管検査(胃カメラ) |
下部消化管検査(大腸カメラ) 胆管膵管内視鏡検査 |
金 |
上部消化管検査(胃カメラ) |
下部消化管検査(大腸カメラ) |
※ 予約制ですが、緊急の場合はこの限りではありません。